サラダ油やキャノーラ油は体に悪い?危険といわれる4つの理由を徹底解説
毎日のお料理には欠かせないサラダ油やキャノーラ油。
値段も安く、スーパーで必ず手に入るので使っている方も多いですよね。
サラダ油やキャノーラ油が体に悪いといわれているのを知っていますか?
近年、オメガ3などを含んだ健康に良いとされる食用油がブームになり、サラダ油やキャノーラ油の安全性が問われています。
今回は、サラダ油やキャノーラ油が体に悪い・危険といわれる理由を解説します。
- サラダ油やキャノーラ油の安全性が気になる
- サラダ油やキャノーラ油が危険といわれている理由を知りたい
- サラダ油やキャノーラ油以外で安全な油があるか知りたい
サラダ油やキャノーラ油は体に悪い?
結論からお話しすると、サラダ油やキャノーラ油の全てが体に悪いわけではありません。
サラダ油やキャノーラ油の中身はなたねや大豆などから取れる油でできていますが、原材料や製造方法が大切です。
サラダ油とは?
サラダ油とは、植物油を精製した食用油の総称です。
サラダ油という商品名は、サラダにも使える植物油を称して日清オイリオが最初に名付けました。
原材料は、菜種(なたね)、綿実、大豆、ごま、べに花、とうもろこし、米、ぶどう(グレープシード)という規定があります。
JAS(日本農林規定)の規定を満たした原材料を使い、JAS認定工場で製造されています。
キャノーラ油とは?
キャノーラ油とは、なたね油の一種です。原材料は、カナダでなたねを品種改良したキャノーラというアブラナ科の植物。
キャノーラ油は一般的なサラダ油よりもヘルシーで健康に良いとされています。
- なたねに含まれる「エルカ酸」と「グルコシノレート」という健康リスクが高い成分を微量まで減らしている
- 健康に良いとされているオレイン酸とビタミンEが豊富に含まれている
サラダ油やキャノーラ油が体に悪い・危険と言われる4つの理由
サラダ油やキャノーラ油が体に悪いといわれているのは、
- 原材料が遺伝子組み換えの可能性がある
- トランス脂肪酸を多く含む
- 製造方法や使われている薬品が危険
という理由からです。
安全性が高い原材料や製造方法のサラダ油・キャノーラ油を選べば、体に悪いといわれる理由を回避できます。
サラダ油やキャノーラ油が体に悪いといわれる4つの理由を詳しく解説していきます。
遺伝子組み換えの原材料を使っている
サラダ油やキャノーラ油の原料となっている菜種、綿実、大豆、とうもろこしは遺伝子組み換えの可能性があります。
日清オイリオのホームページにあるQ&Aでは、遺伝子組み換えに関する質問があり、遺伝子組み換え原材料を使用していない油が掲載されていますが、サラダ油とキャノーラ油はありませんでした。
遺伝子組換え原材料を使用していない油はありますか?
日清オイリオで取り扱っている食用油で、遺伝子組換え原材料を使用していない油は、べに花油、こめ油、ごま油、オリーブオイル、グレープシードオイル、アマニ油、ココナッツオイル、マカダミアナッツオイル、パーム油、ひまわり油です。
日清オイリオ
このように、スーパーで安く購入できるサラダ油やキャノーラ油のほとんどは遺伝子組み換え作物が原料として使われています。
食用油では遺伝子組み換え作物は表示の義務がないため、パッケージや商品説明に「遺伝子組み換えでない」と表示されていない限り、遺伝子組み換え作物を使用しているということです。
食用油の原料に、菜種、綿実、大豆、トウモロコシが使われていたら注意してください。
遺伝子組み換えの作物は、人体や環境への影響が問題視されています。
遺伝子組み換えの危険性について詳しく知りたい方は「遺伝子組み換え食品とは?メリット・デメリットをわかりやすく徹底解説!」の記事をご覧ください。
トランス脂肪酸が多く含まれている
サラダ油やキャノーラ油には、他の油に比べてトランス脂肪酸が多く含まれています。
油を精製する製造過程でトランス脂肪酸が大量に発生します。
トランス脂肪酸は、悪玉コレステロールを増加させ、善玉コレステロールを減少させることがわかっています。
多くとり続けると「動脈硬化」のリスクを高めるといわれています。
トランス脂肪酸については、飽和脂肪酸(ミリスチン酸及びパルミチン酸)、塩分のとりすぎ、過体重、アルコールのとりすぎとともに、心血管疾患(CVD)、特に冠動脈性心疾患(CHD)のリスクを高める確実な証拠があるとされています。
農林水産省
WHO(世界保健機関)では、トランス脂肪酸の量を総エネルギー摂取量の1%未満とするように勧告しており、平均的な大人の日本人では1日約2g未満が目安です。
トランス脂肪酸は食用のサラダ油だけに含まれているわけではなく、さまざまな食品に含まれています。
■油脂の加工・精製過程でできるもの
- バター、マーガリン、ショートニング
- ケーキやドーナツ、クッキーなどの焼き菓子や揚げ菓子
- 高温で調理された揚げ物
■天然にできるもの
- 牛や羊、山羊などの反芻(はんすう)動物の肉
このように、日常的に食べる多くの食品に含まれているので、サラダ油やキャノーラ油などトランス脂肪酸を多く含む油の使いすぎには注意しましょう。
油の製造に薬品ノルマルヘキサンが使われている
サラダ油やキャノーラ油の製造には一般的な方法として「抽出法」が用いられており、有機溶剤である「ノルマヘキサン」が使われています。
低コストで大量生産できる方法であるため、安価な食用油のほとんどは抽出法で製造されています。
ノルマルヘキサンは人体に有害な物質ですが、抽出法で高温処理を行い、最終的には完全除去されます。
そのため、サラダ油やキャノーラ油にノルマルヘキサンが残っていることはありませんが、石油系溶剤を用いて食用の油が作られている、と聞くと不安になりますよね。
ですが安心してください、油の製造方法は抽出法だけではありません。
「圧搾法」という方法で油を搾り取ることも行われています。
圧搾法は、圧搾機を使って物理的に圧力をかけ、原料から一度だけ油を絞り出す方法です。
その後も、化学物質や添加物を使用せず「お湯洗い」という方法で精製されるので安全です。
手間や時間がかかる分、圧搾法で製造された油は抽出法よりも高価であることが多いです。
高温加熱でヒドロキシノネナールという毒性物質が発生する
サラダ油などのリノール酸を多く含む油を200度前後に加熱すると酸化が進み、「ヒドロキシノネナール」という毒性の強い物質が発生します。
抽出法の製造過程でも発生し、さらに高温調理するとヒドロキシノネナールが増加するといわれています。
リノール酸を多量に含有するサラダ油を加熱すると、ヒドロキシノネナール(HNE)という過酸化脂質が生じる。HNEは細胞膜のリン脂質やアミロイドβ、LDLなどに付着して体内に残存し、タンパク質にカルボニル化という酸化損傷を与える。HNEによってHsp70.1が酸化されると、リソソーム膜の安定性が崩れ、カテプシンが漏出し細胞死が生じる。
KAKEN
このように、ヒドロキシノネナールが全身の細胞に悪影響を及ぼすことが研究結果で明らかにされています。
ですが、現時点では動物実験の結果のみで、人体への影響は心配されていません。
というのも、高温調理された食べ物から検出されるヒドロキシノネナールの量はごくわずかだからです。
少量であるから危険性は低いとされていますが、油の使い回しや長時間加熱して酸化した油はヒドロキシノネナールが大量に発生するといわれています。
健康リスクを避けるためにも、酸化した油の大量摂取はしない方がいいですね。
サラダ油以外にも 、以下の油にはリノール酸が多く含まれているので注意してください。
- コーン油
- 綿実油
- 大豆油
- グレープシードオイル
サラダ油やキャノーラ油の代わりになる食用油は?
サラダ油やキャノーラ油の代わりになる食用油は、
- なたね油(遺伝子組み換えではない)
- こめ油
- ごま油または太白ごま油
- オリーブオイル
などがおすすめです!
香りや味にクセがなく、酸化しにくいので高温調理にも向いています。
少しお値段は高くなりますが、スーパーでも圧搾法の油が売られています。
圧搾法の他にも、「玉締め圧搾法」「一番搾り」と表記されているのでチェックしてみてくださいね。
サラダ油やキャノーラ油は体に悪い?危険といわれる4つの理由のまとめ
サラダ油はキャノーラ油が体に悪い油というわけではなく、安全性の高い原材料や製造方法を選べば危険性はありません。
安全な食用油の選び方と使い方を簡単にまとめます。
- 遺伝子組み換えでない原材料を選ぶ
- 製造方法は薬品を使わず高温処理をしない「圧搾法」を選ぶ
- 長時間の高温調理や摂取量に気をつける
選び方や使用方法に注意することで、危険といわれる理由を避けられます。
品質の良い油を使えば、お料理の味も良くなりますし、体の健康維持にもつながります。
ぜひ一度、毎日使うサラダ油やキャノーラ油を見直してみてくださいね。
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