【いまさら聞けない!】オーガニックと無農薬の違い!有機栽培・減農薬・特別栽培・自然栽培を徹底解説
この記事では、今更聞けないオーガニックと無農薬の違いについて解説していきます。
最近は、近所のスーパーでもオーガニックの野菜を見かけるようになりましたね。
ナチュラルなイメージで「なんとなく身体によさそう」と思っている方も多いと思います。食への意識が高まりオーガニック野菜が注目されていますが、しっかり理解出来ている方は少ないと思います。
今回はオーガニックと無農薬の違いに加えて、有機栽培・減農薬・特別栽培・自然栽培についてもまとめてみました。
【いまさら聞けない!】オーガニックと無農薬の違い!
似たような言葉と捉えられがちな、オーガニックと無農薬。
実は、この2つの言葉には大きな違いがあります!その違いについて分かりやすく解説していきます!
オーガニックと無農薬の栽培の違い
オーガニックと無農薬の栽培の違いは、農薬の使用の有無にあります。
そもそも、オーガニックとは【有機】と同じ意味で使われることが多くあります。
有機栽培とは
- 化学的に合成された肥料及び農薬を使用しない
- 遺伝子組換え技術を利用しない
この2つを基本として環境への負担を、できる限り減らして行う栽培方法です。
化学的に合成された農薬・肥料を使用することは禁止されていますが、天然に由来する農薬の使用は認められています。
一方、無農薬栽培は農薬を一切使用しない栽培方法になります。
オーガニックと無農薬の表示の違い
「オーガニック」「有機」と表示するためには、有機JASマークが必要になります。
有機JASマークを付けるには、JAS法に基づく有機JAS規格の認証を受ける必要があります。
有機JASマークは、登録認証機関から有機JAS規格を満たした認定を得て初めて付けることができます。
こちらが、【有機JASマーク】です。
一方、無農薬と言う表示はもともと「農薬を使用しない栽培方法により生産された農産物」を指す表示として使用されていました。
無農薬の表記は推奨されていない
無農薬という表示を
- 土壌に残留した農薬や周辺から飛散した農薬を含め、一切の残留農薬を含まない農産物
- 原則として収穫前3年間以上農薬や化学合成肥料を使用せず、第三者認証・表示規制もあり厳しい基準をクリアした「有機」の表示よりも安心安全なもの
このように認識してしまう消費者が多くいるようです。
栽培期間中に、農薬を使用していなくても、近くの農場で散布していた農薬が風で飛んで来て農産物に残留農薬が検出されるということがあります。
無農薬という表記は、消費者の正しく理解してもらうのは難しく、消費者に誤解を与えやすいため「無農薬」、「減農薬」、「無化学肥料」、「減化学肥料」 の表示を【特別栽培農産物に係る表示ガイドライン】によって表示禁止事項としています。
有機栽培 | 無農薬栽培 |
---|---|
化学的に合成された肥料・農薬を使用せずに栽培 | すべての農薬を使用せずに栽培 |
有機JASマークや有機・オーガニックの文言が使用可能 | 無農薬や減農薬など誤解の生じやすい文言の使用禁止 |
有機栽培・減農薬・特別栽培・自然栽培を徹底解説
日本の農法にはたくさんの種類があります。
有機栽培・減農薬・特別栽培・自然栽培、それぞれについて解説していきますので違いをしっかり理解していきましょう。
有機栽培(有機JAS規格)とは
有機栽培とは、平成11年に改正されたJAS法(日本農林規格に関する法律)に基づき、有機JAS規格に適合した生産方法で栽培するものを指します。
有機JAS規格に適合し、登録認証機関から格付がなされると「有機JASマーク」の使用を認められます。
農産物、畜産物、加工食品は、有機JASマークがあるものでなければ、「有機○○」、「オーガニック○○」と表示することは出来ません。
減農薬とは
減農薬とは、農薬の使用を制限したものと言う意味で表示されていました。
農薬の削減の比較対象となる基準、削減割合、農薬の使用回数なのか残留量なのかを明確に示すことが難しく、消費者に誤解を与えてしまう為、現在ではこの表示は禁止されています。
特別栽培とは
特別栽培とは、化学合成された農薬・肥料の使用を低減することを基本として、環境への負荷をできる限り低減した生産方法を採用した栽培方法を指します。
各地域の慣行的に行われている節減対象農薬及び化学肥料の使用状況(慣行レベル)に比べて、節減対象農薬の使用回数・化学肥料の窒素成分量が50%以下で栽培されたものが、特別栽培農産物として表示できることになっています。
慣行レベルは、特別栽培農産物に係る表示ガイドラインに基づき地方公共団体がそれぞれの地域や農作物の特性にあわせて基準を設けており、例えば、兵庫県では水稲の慣行レベルは品種別に2つの項目に分かれています。極早生品種は「化学合成農薬ののべ成分回数」が20回、「化学肥料由来の10a当たり窒素成分量」は8.5kgと定められています。
また、商品には目印として都道府県別に、独自の認証マークを設けています。
こちらの【ひょうご安心ブランド】は兵庫県の認証マークです。
自然栽培とは
自然栽培には、有機JAS規格のような明確な基準や栽培方法はありません。
肥料・農薬に頼らず植物や土の本来持つ力を引き出し、自然に負荷をかけることない永続的な栽培方法を指すことが多いようです。
認証機関などはなく、生産者の方々は自己申告制で表示を行っています。
オーガニックと無農薬の違いをしっかり理解して、自身の目で正しく認識しよう!
オーガニックと無農薬の違いについて理解できましたか?
今までは、「なんとなく」や「身体に良さそう」と曖昧なイメージで購入していたオーガニック商品も違いを認識できると、今までとは違った捉え方が出来るのではないでしょうか?
健康への意識の高まりや環境への配慮にも繫がるオーガニックは、世界的な需要がさらに高まっています。
自分でしっかりと理解し選択することが、自身やご家族の食の安全にも繫がるのではないでしょうか?
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