ネオニコチノイドはなぜ危ないの?人の体に影響はないのか調査
ネオニコチノイドというのお薬の名前を聞いたことあるでしょうか?
ニコチンと名前が似ている殺虫剤として使われる農薬の一種です。
ヨーロッパでは規制されていますが日本ではまだ使用されています。
今回はネオニコチノイドがなぜ危ないと言われているのか、今後私たちにできることは何かについて調べています。
- ネオニコチノイド農薬が与える影響が知りたい
- ネオニコチノイドを避けるための対応策が知りたい
ネオニコチノイドとは?なぜ危ないの?
ネオニコチノイドとは1992年に開発された殺虫剤です。
この農薬の怖いところは無味・無色・無臭なので気付かずに摂取する可能性があるということです。
人には影響を与えず、従来の殺虫剤では効果が弱い害虫に効果があるので、利便性があるとして使う農家が増えています。
しかしネオニコチノイド農薬が使われて1年後、妙なことが起こり始めました。
1993年宍道湖でたくさん取れていた魚やうなぎが急に激減。
そこで分かったことは、魚たちのエサとなるプランクトンが突然消えてしまったという事実でした。
ちょうどネオニコチノイド農薬が使われて1年後のことです。
他にもミツバチが急にいなくなったり、トンボが消えたりと、ネオニコチノイド農薬によって次々と変化が…どうやら生態系に影響を与えているようです。
そのため人にも何らかの影響があるのではないかと研究者たちが調べるようになりました。
テレビの報道特集で脳神経科学の研究者もこのように言っていました。
農薬の毒性を調べてはいるが、この毒性試験は今の段階では不十分で、人への毒性は調べていないし、調べられない。そのために、あとから毒性がわかることもある。
ここまで研究者が注意喚起しているので、魚やミツバチの異変が起きるとかなり気がかりですよね。
ヨーロッパで規制されているのに日本ではいまだに使われているネオニコチノイド
今までは ネオニコチノイドは哺乳類には 影響を与えないとされていました。
しかし、ラットにネオニコチノイドを摂取させた実験では明らかに異常行動を起こしており、人間にも影響があるのではないかと議論されるようになりました。
予防の意味でドイツやフランスなどEUでは2018年4月に農薬の屋外使用が禁止になっています。
またアメリカやブラジル、台湾や韓国でもネオニコチノイド系の薬の一部が制限されています。
さまざまな国が制限をしているにもかかわらず、日本ではまだ使われ続けています。
実際に症状が出てからでないと規制しないという対応の遅さが目立ちます。
その理由を調べてみると5つの問題点が考えられました。
- 旬に関わらず一年中、野菜を出荷するため。
- 高齢化で次世代への若い子へシフトできず少しでも手間を減らすため。
- 見た目がいい野菜を日本人が求めすぎたため、穴のあいた野菜は売れないから。
- 価格の安さを追い求めたため。
- 国から手厚い補助がないため安心な農業に作り変えるには、費用がかかりすぎるから。
今の日本の現状を変えない限り、農薬を変える事は難しいのかもしれませんね。
ネオニコチノイドが体に与える影響は?
先ほども触れたようにネオニコチノイドは、ラットの異常行動を引き起こします。
その内容が論文にもあったのでご覧ください。
”ネオニコチノイドは1990年代に昆虫型ニコチン性アセチルコリン受容体(nAChRs)を標的として開発された農薬成分である.しかし近年,ネオニコチノイドは哺乳類型nAChRsを介して神経細胞に興奮反応を引き起こすことが示され,昆虫以外の生物に対して不測の影響を与える可能性が懸念されている.(一部省略)【結論】新規環境ストレスに曝露された際にコリン作動性神経投射を受ける視床下部や海馬における過剰な神経興奮が生じ,不安様行動やストレス応答を濃度依存的に誘発する可能性が示唆された。”
引用:日本毒性学会学術年会
このように目に見える症状ではなく、脳に影響を与える可能性があります。
大人よりも、まだ発達段階の子供への影響が心配です。
まだ明らかにされていないのではっきりわかりませんが、自分にできることから始めて影響を減らすことが必要でしょう。
そこで私たちにできることを、まとめてみました。
- 田んぼなど農薬を撒いている時には近づかない
- なるべく減農薬・無農薬野菜を選ぶ
- 信頼のできるオーガニックスーパーや、農薬にこだわった宅配サービスで購入する
家庭菜園を始めてみるのも、ネオニコチノイドの摂取を減らすのに有効ですね!
まとめ
今回ネオニコチノイドの危険性について調べてみました。
国の政策が変わらない限り、農薬を避けることはできません。
私たちにできることは、少しでも減農薬のものや無農薬の食材を選ぶことしかできません。
オーガニックな食材は高いからちょっと…と思うかもしれませんが、米だけは特別栽培のものにするなど、できるところから始めるのがおすすめです。
他にも、家族で家庭菜園で無農薬の野菜を作るのは健康に良く、家族での楽しみにもなり一石二鳥ですよね。
ただし、家庭菜園用の薬品の中にもネオニコチノイド系成分が含まれている場合もあるので、表示をよく見て購入してください。
ネオニコチノイドが人に与える影響については「ネオニコチノイド系農薬が人体へ及ぼす影響|子どもの発達に与える最大のリスク」の記事で詳しく紹介していますので、ぜひチェックしてください。
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