【外国産レモン】防カビ剤を食べたら危険?輸入果物の農薬の落とし方と安全な食べ方を管理栄養士が解説!
国産レモンよりも安価かつ季節を問わず1年中販売されている外国産レモン。
外国産レモンなどの柑橘類を洗わずに食べてしまったことはありませんか?
安価で通年販売されている外国産レモンですが、一定の品質を保つ目的で添加されている防カビ剤は人体への悪影響が懸念されています。
外国産レモンなどの柑橘類に使用されている防カビ剤を口にしても大丈夫なのか気になりますよね。
そこで今回は、外国産レモンの防カビ剤を食べたら危険であるのか、輸入果物の農薬の落とし方と安全な食べ方を管理栄養士みのりが解説します!
- 外国産レモンの防カビ剤を食べたら危険であるのか知りたい方
- 外国産レモンの農薬の落とし方を知りたい方
【外国産レモン】防カビ剤を食べたら危険?
外国産レモンに使用されている防カビ剤を食べてしまっても、健康上の問題はありません。
2017年度(平成29年度)に厚生労働省が公表したデータによると、6つの防カビ剤の1日の摂取量はそれぞれ0mg〜0.00003mg/kgです。
最も多い防カビ剤であっても、ヒトが毎日摂取しても影響ないと考えられる一日あたりの量の0.0005%です。
酸化防止剤のビタミンEとして知られているαトコフェロールは、ヒトが毎日摂取しても影響ないと考えられる一日あたりの量の3.96%です。
酸化防止剤のビタミンEと比較しても防カビ剤のヒトが毎日摂取しても影響ないと考えられる一日あたりの量は大幅に少ないことが分かります。
輸入果物の農薬の落とし方
外国産レモンなど、輸入果物の防カビ剤を食べてしまっても健康上問題ありませんが、できれば防カビ剤・防腐剤などの農薬は落としたいですよね。
ここでは、輸入果物の農薬の家庭でできる簡単な落とし方を3つ紹介します。
輸入果物の農薬の落とし方①流水でこすり洗いをする
埼玉県が2003年に輸入かんきつ類の防かび剤の洗浄での除去効果の実験結果を公表しています。
この実験では、ナイロンたわしを用いて流水中で30秒間こすり洗いをすることで約10〜75%の防かび剤が除去できたというデータがあります。
輸入果物の農薬の落とし方②茹でる
同じく2003年、埼玉県は輸入かんきつ類の防かび剤の茹でこぼすによる除去効果の実験結果も公表しています。
1%の食塩水で15分間煮沸したときの除去率は、58〜86%でした。
さらにお湯をかえてプラス15分間煮沸したときの除去率は、82〜96%もの防カビ剤を除去できたというデータがあります。
その実験結果に対し埼玉県は、マーマレードを作る場合には調理過程で防かび剤のほとんどが除去されるものと思われると結論付けています。
輸入果物の農薬の落とし方③塩でもみ洗いをする
北海道消費者協会が行った実験によると、2分間塩でもみ洗いした後流水で30秒ほどすすぐことで39〜79%の防カビ剤が除去できたというデータがあります。
農薬の落とし方は、昔から野菜の下処理に利用されてきた洗浄方法ですね。
輸入果物の安全な食べ方
一度散布された防カビ剤は洗浄や塩もみ、ボイルでは完全に落とすことができません。
国産レモンなどの柑橘類に使用される防カビ剤は、皮に多く残ります。
絞って果肉や果汁のみを使用する場合であれば、防カビ剤の摂取リスクを減らすことができます。
ただし、果肉のみ使用する場合でも手で触れた外皮に付着した防カビ剤が入ってしまう場合があるため注意が必要です。
輸入果物の洗浄は必ず行ってくださいね。
【外国産レモン】防カビ剤を食べたら危険?輸入果物の農薬の落とし方と安全な食べ方のまとめ
外国産レモンなどの輸入果物に使用されている防カビ剤を食べたら危険であるのか解説しました。
農薬のついた外国産レモンを使用するときは、基本的に流水でこすり洗いをしたり、塩でもみ洗いをしてみるなどの洗浄が必要です。
仮に防カビ剤が付いたレモンを食べてしまっても、その量はごく微量であることから健康上問題無いとされています。
輸入果物には防カビ剤が使用されている場合が多くいため、残留農薬が気になる方は国産レモンや有機レモンを購入しても良いですね。
参考文献
http://www.syouhisya.or.jp/test/kitanokurashi488kankituruiboukabizai.pdf
https://www.niph.go.jp/h-crisis/archives/83604/
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