スーパーのうなぎは抗生物質を使っている？抗生物質不使用うなぎ3選 

皆さんはスーパーでうなぎを購入しますか？栄養豊富なうなぎは、価格が高騰している現在でも根強い人気があり、土用の丑の日にはさまざまな種類のうなぎが販売されています。

そんな人気のうなぎですが、スーパーのうなぎが安全かどうか気になりますよね。

実際スーパーで購入できるうなぎには抗生物質が使われているのでしょうか。

また、うなぎに使われる抗生物質の安全性には問題ないのでしょうか。

この記事では、スーパーで販売されているうなぎには抗生物質が使われているのか、うなぎに使われる抗生物質の安全性について管理栄養士まっすーが解説します。

スーパーのうなぎは抗生物質を使っている？

結論から言うと、スーパーのうなぎは抗生物質を使用している可能性が高いです。

日本で消費されるうなぎは、99％以上が養殖です。

養殖魚の多くは、病気の予防や治療に抗生物質や抗菌剤などの医薬品が使われています。

そのため、スーパーで販売されている養殖うなぎの中で「抗生物質不使用」や「無投薬」などの表記がない場合は、抗生物質を混ぜた餌が与えられていたり、飼育水に抗生物質が投入されている可能性が高いです。

参考：WWFジャパン「シラスウナギの不透明な流通とその改善に向けて」
東京都保健医療局「食品安全FAQ」

うなぎに使われる抗生物質の安全性は？

うなぎに使われる抗生物質の安全性について解説していきます。

うなぎや家畜に使われる抗生物質

うなぎをはじめとする養殖の魚介類や牛、豚、鶏などの家畜には病気の予防や治療に抗生物質などの医薬品が使われることがあります。

抗生物質をはじめとする医薬品は、「動物用医薬品及び医薬品の使用の規制に関する省令」によって「使用できる動物の種類」、「用法・用量」、「使用禁止期間」などの使用基準が定められています。

省令によると、うなぎに使用が認められているのは8種の抗菌剤・抗生物質、1種の駆虫剤です。

抗生物質や抗菌剤は認められた範囲内での使用に限り、人が食べても問題のない水産物として市場に出荷されます。

しかし、使用基準を守らずに出荷した水産物に医薬品が残留基準値を超えて残留した場合、回収や廃棄の対象となります。

また、外国産の養殖うなぎや鶏肉など日本に輸入される畜水産物は、全国の検疫所で審査・検査し、違反が見つかると販売の禁止や回収などが行われ、特定の国の同じ食品が何度も違反した場合には検査命令が出されます。

検査命令の対象食品については輸入者は輸入の都度検査し、合格しない場合は輸入が認められません。

このように、抗生物質の使用基準や検査体制の強化により、抗生物質は基準範囲内であれば健康に悪影響は及ぼさないとされています。

では、うなぎに使われている抗生物質は本当に安全なのでしょうか。

うなぎに使われる抗生物質は本当に安全？

うなぎから検出される抗生物質は、検査を行う地域や期間によって異なります。検査結果にばらつきがあることから、私たち消費者が口にする全てのうなぎが安心できるわけではありません。

うなぎをはじめとする水産物は、各市町村で抗生物質の残留検査を行う場合があります。

平成19年に横浜市が行った調査によると、横浜市内に流通したうなぎから抗生物質は検出されていません。

しかし、福岡市保健環境研究所が平成15年〜平成17年に行った調査では、75検体のうち少なくとも18検体から抗生物質が検出されています。

抗生物質は病気の予防や治療などの役割がある薬剤です。

参考：農林水産省「水産用医薬品の使用について」
横浜市「養殖魚介類中の抗生物質、合成抗菌剤検査結果」
福岡市「鰻及び鰻加工品中の抗菌性物質の残留実態」

スーパーで買える抗生物質不使用うなぎ3選

スーパーで購入することのできる抗生物質不使用のうなぎを3つ紹介します。

①トップバリュ グリーンアイナチュラル 鹿児島県産うなぎ蒲焼

商品名	トップバリュグリーンアイうなぎ蒲焼
原材料	うなぎ（鹿児島県）、砂糖、しょうゆ（大豆・小麦を含む）、みりん、水あめ、発酵調味料、とうもろこしでん粉、ばれいしょでん粉
内容量	1尾（約160g）

「トップバリュ グリーンアイナチュラル 鹿児島県産うなぎ蒲焼」は無投薬養殖されたうなぎを使用した蒲焼です。

ガスと炭火、遠赤外線を使い分け、皮はパリッと身はやわらかく焼き上げられています。

調味料（アミノ酸等）や増粘剤、着色料、保存料不使用のこだわりのたれにくぐらせたうなぎの蒲焼きは特別な日の1品になること間違いありません。※たれには水あめ、発酵調味料は使用されています。

イオンで展開するグリーンアイナチュラルシリーズは「豊かな自然の中で、より自然に近い環境で、健康に育てることで、より安全で安心な肉や魚を目指す」というコンセプトのもと展開されています。

ノンケミカルな飼育・養殖方法で開発され、環境保全や生物多様性、持続可能性にも配慮された商品です。

②BIO-RAL(ビオラル)　鹿児島県産　無投薬で育てたうなぎ

スーパーで無投薬うなぎが
買える時代に！

ライフ系列のオーガニックスーパー
ビオラルで
無投薬うなぎをゲット👍

タレはもちろん化学調味料不使用◎
普通のうなぎは、中国産で飼育方法不明瞭。… pic.twitter.com/JJZI3CpyhO

— きなり＠無添加ママ (@kinari_mutenka_) October 17, 2023

商品名	鹿児島県産　無投薬で育てたうなぎ
原材料	うなぎ蒲焼：うなぎ（鹿児島県）、しょうゆ（小麦・大豆を含む）、みりん、砂糖、でん粉 添付たれ：しょうゆ（小麦・大豆を含む）、砂糖、みりん、でん粉 添付山椒：山椒
内容量	うなぎ蒲焼：105g 添付たれ・10ml 添付山椒：0.2ｇ

「BIO-RALビオラル 鹿児島県産無投薬で育てたうなぎ」は、鹿児島県産の無投薬のうなぎを6度も丁寧に焼き上げた蒲焼です。

しょうゆ、みりん、砂糖、でん粉のみで作られたタレを使っているので、うなぎの美味しさが引き立ちます。

BIO-RAL(ビオラル)は、「自然を感じるくらし、もっと身近に。」をコンセプトに掲げたスーパーマーケットライフがプロデュースしたナチュラルスーパーマーケットです。

うなぎの他にも自然の恵みをいかしたオーガニック食品や健康にこだわった身体にやさしい商品を展開しています。

➂山田水産　国産無投薬鰻

山田水産の国産無投薬鰻はどの商品も自社養鰻場で一切投薬せずに育てています。

炭火とガス火を使いじっくり、ふっくら柔らかく焼き上げた蒲焼きです。

山田水産は2005年に日本で初めてうなぎの無投薬養殖を実現しました。

病気に強い元気なうなぎを育てるため、水にもこだわっています。

鹿児島県志布志の地下水を使用し、温度・⽔質・酸素量など徹底的に管理し、鰻の病気を未然に防いでいます。

添付たれには水あめ、発酵調味料が使われていますが、調味料（アミノ酸等）や増粘剤、着色料、保存料は不使用です。

抗生物質不使用うなぎはどこで買える？

抗生物質不使用のうなぎはイオン、ビオラルやオーガニックスーパーで購入できることが分かりました。

では、他のスーパーでも販売されているのでしょうか。

2023年10月現在、下記のスーパーで取り扱いがあることが分かりました。※土用の丑の日の時期のみ販売されている場合もあります。

スーパーに行った際には探してみてくださいね。

まとめ

今回はスーパーのうなぎは抗生物質を使っているのか安全性を調査しました。

「抗生物質不使用」、「無投薬」等の記載がないうなぎは抗生物質を使用している可能性が高いです。過去には国内に流通したうなぎから抗生物質の残留が報告されている場合もあり、安全面では不安が残っています。

抗生物質不使用のうなぎを購入できるスーパーは決して多くありませんが、スーパーで購入できるのは安心ですよね。

うなぎを購入する際は、産地や抗生物質の使用の有無など食品表示をしっかり確認しましょう。