安い豆腐に使われているシリコーンは体に悪い?毒性や安全性を徹底解説!
冷奴や湯豆腐、その他様々な料理に大活躍の豆腐。格安スーパーやドラッグストアでは安価な豆腐が販売されていますが、原材料にシリコーンが使われている豆腐があるのをご存知でしょうか。
安い豆腐に使われるシリコーンは体に悪いのでしょうか?
季節を問わず手軽に買える安い豆腐だからこそ、シリコーンの安全性が気になりますね!
今回は、安い豆腐に使われているシリコーンは体に悪いのか、毒性や安全性について徹底解説していきます!
- 安い豆腐に使われているシリコーンの毒性や安全性が知りたい
- 安い豆腐にシリコーンが使われる理由が知りたい
- シリコーンが使われていない豆腐の選び方を知りたい
安い豆腐に使われているシリコーンは体に悪い?
スーパーで安価に手に入る多くの豆腐にはシリコーンが使われていますが、シリコーンは体に悪いのでしょうか?豆腐に使われるシリコーンについて解説していきます。
安い豆腐に使われているシリコーンは、原材料名に「シリコーン樹脂」と表記されています。
シリコーン樹脂とは、豆腐の製造過程で生じる泡を消すために添加される「消泡剤」のことです。
シリコーン樹脂は豆腐以外にも、ジャムや業務用揚げ油、缶コーヒーなど多くの加工食品に消泡剤として使われています。
豆腐やいろいろな食品に使われているシリコーン樹脂は体に悪くないのでしょうか?
安い豆腐に使われているシリコーンの毒性と安全性
豆腐に消泡剤として使われる「シリコーン樹脂」は食べてもいいものなのでしょうか?
ここでは、シリコーンの毒性と安全性について解説します。
結論、「人体への影響は考える必要はない」とされています。
豆腐を作る工程で消泡剤(シリコーン樹脂)の成分が消失する、または極わずかしか残らないため人体への害や危険性は考える必要がないとされています。
しかし、消泡剤(シリコーン樹脂)の成分が残らないから人体への害や危険性はないと言えるのでしょうか?
消泡剤は食品添加物の一種である加工助剤にあたります。
消泡剤は、豆腐の製造過程で発生する泡を消すために添加され、その後完成した豆腐には消泡剤(シリコーン樹脂)の成分が残らない、または極わずかしか残っていないので表示義務はありません。
しかし、2006年福岡市保健環境研究所の検査結果によると豆腐などの65食品のうち、15食品からシリコーンの残留が確認されました。
シリコーンの残留が確認された豆腐のうち、添加されたシリコーン樹脂量の50%も残留していたという結果が出ています。
消泡剤は食品1kgに対しシリコーン樹脂0.05gまでの使用が国から認められています。
残留したシリコーンを豆腐から摂取し続けた場合、体への影響が懸念されます。
また、食品衛生法により添加されていたとしても表示義務はなく、消費者には分かりません。
また、シリコーン樹脂の毒性について、2013年内閣府食品安全委員会が作成したファクトシートによると、シリコーン樹脂は人に対して生殖毒性が疑われる物質に分類されています。
生殖毒性が疑われる物質、そしてその物質が残留している可能性がある豆腐は食べたくないですね。
ではなぜ、毒性や安全性が疑われる消泡剤を添加する必要があるのでしょうか?
安い豆腐にシリコーンが使われる理由
豆腐にシリコーン樹脂が使われる理由は豆腐の製造方法にあります。
豆腐は豆乳にニガリを添加して作られており、その豆乳は大豆を加工して作られます。
大豆が豆乳になるには、洗浄された大豆を水に浸してから細かく砕き(磨砕)、細かくなった大豆(生呉:なまご)を加熱します。
生呉を煮ると大豆サポニンの作用により大量の泡が生じます。
この泡を消すために使用するのが消泡剤(シリコーン樹脂)です。
その後加熱された大豆(煮呉)は搾られ豆乳になり、豆腐へ加工されます。
生呉を煮ると大豆サポニンの作用で泡が生じるため消泡剤が用いられます。
生じた泡を取り除かなければ、大豆が均等に加熱されずムラ炊きとなりエグミのある豆乳、おいしくない豆腐になってしまいます。
また、気泡だらけの豆腐は見栄えも悪く、気泡から雑菌が入ると日持ちしません。
おいしい豆腐を作るためには、泡はない方がいいですね!
消泡剤が開発される以前、大豆を煮た際に出る大量の泡は手作業で取り除かれていました。
現在は消泡剤を使うことにより安定した品質や気泡による製造ロスが軽減され、効率的に大量の豆腐が作れるようになりました。
安い豆腐にシリコーン樹脂が使われる理由は、
- 見た目の問題
- おいしさの問題
- 日持ちの問題
- 作り手のコスト面の問題
これらの問題を解消してくれるのが消泡剤(シリコーン樹脂)です。
消泡剤を使う理由はわかりましたが、安全性に不安のある添加物は避けたいですよね。
しかし、消泡剤は表示義務はないため、記載されていない場合もあります。
消泡剤(シリコーン樹脂)を使っていない豆腐はどのようにして見つければいいのでしょうか?
シリコーン不使用の豆腐の見つけ方
消泡剤(シリコーン樹脂)を使っていない豆腐の見つけ方を解説していきます。
豆腐の原材料名に消泡剤の記載の有無を確認します。
記載がない場合は、商品ラベル全体を見て、「消泡剤は使用していません」または「消泡剤無添加」などの表記を探しましょう!
豆腐の原材料名に消泡剤が記載されている場合は、下記の消泡剤が使われています。
消泡剤は大きく分けて3種類あり、シリコーン樹脂、グリセリン脂肪酸エステル、油脂系(植物性油脂)に分類されます。
消泡剤の種類 | 特徴 |
---|---|
シリコーン樹脂 | ケイ素と炭素・水素などを反応させて造ったもの |
グリセリン脂肪酸エステル | 食用油脂とグリセリンを反応させて造ったもの(乳化剤として広く用いられる) |
油脂系(植物性油脂) | パーム油・菜種油・大豆油など植物由来の油脂・硬化油に炭酸カルシウム・炭酸マグネシウムなどを混合し均質化したもの |
豆腐の消泡剤としてよく使われるのが、シリコーン樹脂とグリセリン脂肪酸エステルです。
自然界に存在する「ケイ素」をもとに、複雑な化学反応によって造りだされた人工化合物です。自動車部品・建材・化粧品・繊維など様々な用途に使用されます。
食用油とグリセリンを反応させて造られ、消泡剤以外にも乳化剤、起泡剤など様々な用途で使用されます。
シリコーン樹脂の他の用途は食べ物ではありませんね…。
消泡剤を使用していない豆腐を見つけるのは意外と簡単ですね。
上記写真の商品は小さく控えめに「消泡剤は使用していません」と記載されていますが、わかりやすく記載してある豆腐もたくさんあります。
記載の大きさやわかりやすさ、表現方法は商品によって異なるので隅々までチェックしましょう!
まとめ
今回の記事では、安い豆腐に使われているシリコーンの毒性や安全性を解説しました。
また、シリコーンが使われる理由やシリコーン不使用の豆腐の選び方についても徹底解説しました。
安い豆腐に使われているシリコーン樹脂は、添加後の加熱により消失するため体への影響はないとされていますが、福岡市保健環境研究所の検査では販売されている一部の豆腐からシリコーンが検出されていることが明らかになっています。
加工助剤として使われたシリコーンは完全に消失するものではないので、消泡剤が入っていない豆腐を選ぶのが安心ですね。
生産者や消費者にとって消泡剤は便利な添加物ですが、安全性を考えると「消泡剤不使用」「消泡剤無添加」と記載された豆腐の購入をおすすめします。
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